御施餓鬼三界曼陀羅

心象風景

近所の寺では盆の大供養が行われるらしく、朝から参詣の人が絶えない。殆どが家族連れで、境内の墓参りも兼ねて、花やら供物を仰山抱えてやってくる。田舎てうこともあるが、見ていると三世代でやってくる家族がかなり多い。普段は殺風景な本堂の正面には施餓鬼供養の祭壇が設けられており、竹笹で瑞垣が作られ、夏野菜(冬瓜・生姜・芋茎・西瓜・薩摩芋・メロンなど)が備えられてゐる。中央の盥には水が張られ、菖蒲のやうな植物が束ねられたバチ状のものが沈められて居て、周辺に立てられた位牌や供物などにぺちぺちと水を振りかけてお清めをするらしい。見やう見真似で水を振りかけ、本堂へ。禅宗独特の開放的な内陣だが、天蓋の装飾は荘厳で素晴らしい。この内陣背後にも祭壇が設けられてあり、こちらは焼香台になってゐた。大供養の開始が迫り、勝手知ったる村人達が100人近く参集してしまったので、急いで外へ出る。なぜならば我輩は所謂「世間の人」であるからであり、とても余所者が知らん顔をして参加する勇気は無かったからである。
午後になって再び、お盆休みで遠方より来たる友人らと共に寺を訪れた。すでに村人も去り、しんとした本堂の板張りが素足に気持ちよい。ゆっくりと内陣や後陣を巡り、参拝終了。すでに夕方近い時間だけど日差しは強烈で、帽子にサングラス無しでは外を歩けないほどだ。出たとこついでに皆でお買い物に出掛ける。最近新装開店した超級市場なのだけど、町内では「世界最大の規模ではないだらうかしらむ」としきりに噂されてゐるマーケットである。実際には規模は超級ではないが、この町にしては必要以上の大きさだ。内容も驚くほどの充実ぶりで、街の超市に負けないものがある。今夜はみんなでBBQてう按配なので、さて、何を買おうかな。
(*^_^*)