発生の謎

カエルはどこに行った?

古い家に住んでいるので、些細なことだが謎も多い。天井の板の節穴からフナムシが落下してきたのは5年前だが、先日深夜には奥の部屋の廊下の更なる奥の方からカエルが出てきた。ムカデは我輩の天敵なので何時出現しても戦う準備は出来ているし、へっぽこネズミは捕獲の仕掛けが置いてある。でもカエルの出現とは見事に意表を突かれたワケで、噛むでも射すでも毒を吹きかけるワケでもないので叩きつぶしたり殺虫スプレーを吹きかけるわけにはいかないのだ。ぴよんぴよんと跳ねているのを眺めているほかは為す術は無かったが、捕獲してメダカとホテイアオイの水槽に放してやったさ。
毎晩悩まされている無数の蚊虫はどうやら家の中で湧いているらしいが、「湧く」とはどういう意味なのかと問いつめられると、返答に困るのも確かだ。家の中の何処かで何かが起こっていて、蚊虫やカエルやフナムシが発生しているとすれば、由々しきことだ。見えないどこかに穴が空いていて外界か異次元のどこかに繋がっていて、そこからいろんなものがやって来ているとしても、恐るべき事だ。マルコビッチの穴かワームホール、タイムトンネルやタヌキ穴なら楽しいやうな気もするし、そうでないやうな気もする。だからといって発生源を厳密に探査しやうという気も無い。なぜならばそれに伴って大掃除が発生することは火を見るより明らかなことだからだ。とにかく今のところ怪奇現象は昆虫分野に限って顕著であり、ポルターガイストや座敷わらし、ぬらりひょんや宇宙人方面には発展していないやうなので助かっているのだ。
これ以上、あまりいろんなものが出現して欲しくないことだけは確かだなもし。