漢字の魅力

初源の姿

漢字の成り立ちを調べてゐると、いつのまにか時間を遡ってゐることに気付く。
どの一文字を見ても興味深く、複合的な構造を持つものほどその奥行きも深い。
そして今、活字化されたその果ての姿を用ひて我々は意味や意志を伝え合い、語り合ってゐるのだ。
アルファベット言語にさほど興味を覚へないのは、極言すればそれは順列組み合わせの直線的羅列に過ぎないからなのかもしれない。
但し、同じ表音文字でもアラビア文字には興味がある。漢字と組み合はせて融合できないかな、などてう無謀なことを考へたりしてゐる。
そう言へば日本語の表記法は漢字とひらがな・カタカナ(時にアルファベット)の組み合わせであり、既にかなりわたくしの無謀な計画に近ひ姿をしてゐると言ってもよいかもしれない。