日々の名残りそ

舊暦八月朔日の秋の空

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 
今宵のクラシック音樂館@NHK教育TV

 
<トーマス・ヘンゲルブロック指揮 ハンブルク北ドイツ放送交響楽団
6月に来日したハンブルク北ドイツ放送交響楽団NDR響)。1945年の創設以来、イッセルシュテット、ヴァント、ドホナーニといった錚々たる指揮者が伝統を築き上げ、名声を高めてきました。首席指揮者のヘンゲルブロックは、古楽からオペラや現代音楽、さらには演出まで手掛ける才人。
今回の来日公演では、マーラー交響曲第1番「巨人」が、のちに削除された「花の章」を含む5楽章形式で演奏されました。最新の研究結果を反映した「1893年ハンブルク稿」に基づくもので、今回が日本初演です。大作曲家マーラーの創作過程を知ることができる貴重な機会をお見逃しなく。

1.バイオリン協奏曲 ホ短調 作品64 (メンデルスゾーン
2.交響曲第1番 ニ長調 「巨人」<1893年ハンブルク稿> (マーラー

管弦楽:ハンブルク北ドイツ放送交響楽団
バイオリン:アラベラ・美歩・シュタインバッハー
指 揮:トーマス・ヘンゲルブロック
(2015年6月4日 サントリーホール
 

 
昨夜素晴らしいヴァイオリンを聴いて仕舞った所為か、今夜のソリストであるアラベラ・美歩・シュタインバッハー嬢の演奏は、柔軟性に溢れ力強さはあるものの、面白味には欠ける演奏に思はれた。彼女の所為ではない。
とはいへ今回のメンデルスゾーンはおまけで、メインメニューはマーラーの第1交響曲なのだ。作曲者に因って最終的には削除された「花の章」(本来の第2樂章)を聴くのも久しぶりだが、恰も歌曲の如き暖かさに満ちた曲であった。トランペットソロはステージの脇に立っての演奏だったが、第1樂章に於ける舞台裏からの金管演奏同様、サントリーホールの大空間ではさぞかし効果的だったに相違無い。第3楽章:順風満帆の三拍子は、ちょっとウインナワルツを聯想させるアクセント&フェルマータが数カ所。第4楽章:難破!〜カロ風の葬送行進曲は、何となくニーノ・ロータ風の場面が創り出され、第5楽章:地獄から天國に向かふフィナーレは総力戦。。。
指揮者のトーマス・ヘンゲルブロックはやや外連が過ぎる部分があったりインタビューコーナー同様饒舌過ぎる嫌ひはあるものの、若々しく精力的な指揮振りでコンサート會場に居たら絶對魅了されて仕舞ふだらうなと思った。
ちなみにアンコールのワーグナーも音壓凄く重厚の極みで宜しう御座ゐました。
 
交響曲第1番『巨人』(1893年ハンブルク稿) ヘンゲルブロック&北ドイツ放送交響楽団 : マーラー(1860-1911) | HMV&BOOKS online - 88843050542
 

マーラー:交響曲第1番「巨人」[1893年ハンブルク稿(5楽章版)]

マーラー:交響曲第1番「巨人」[1893年ハンブルク稿(5楽章版)]

 
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【おまけ】