菩提即是空


 

 
ぼだい‐じゅ【×菩▽提樹】

1 《(梵)bodhidrumaの音写》クワ科のテンジクボダイジュの別名。釈迦がその下で悟りを開いたとされ、原産地インドでは無憂樹(むゆうじゅ)・沙羅双樹(さらそうじゅ)とともに三大聖木とされる。
シナノキ科の落葉高木。葉は三角状卵形で、裏面は白い。夏、香りのある淡黄色の小花を下向きにつけ、実は球形で堅い。中国の原産で、寺院で1の代用として植える。同属別種にシューベルトの歌曲名として知られるリンデンバウム(セイヨウボダイジュ)がある。《季 花=夏 実=秋》「―の実を拾ひをる女人かな/虚子」
禅宗で、悟りのこと。
 

 

 
ウンターデンリンデン‐とおり〔‐とほり〕【ウンターデンリンデン通り】

《 Unter den Linden 》ドイツの首都、ベルリンの中心部にある大通り。「菩提樹の下」を意味する。ブランデンブルク門から博物館島まで、東西約1.4キロメートルを結ぶ。沿道にはベルリン国立図書館ベルリン国立歌劇場フンボルト大学、ドイツ歴史博物館、ベルリン大聖堂などがある。
 

 

 
ぼだい【×菩▽提】

《(梵)bodhiの音写。智・道・覚と訳す》仏語。
1 煩悩(ぼんのう)を断ち切って悟りの境地に達すること。また、悟りの智恵。
2 死後の冥福(めいふく)。
 

 
 
日頃の余りに激しき修行の賜物か
はたまた生まれ出づる悩みの収斂作用か
それとも輪廻の中宥と位相のズレが生じ始めたからか
恐ろしいまでに禅的なバチが当たった
菩提寺の初恵比寿
商売繁盛を願ふ矢鱈巨大な福熊手には縁無き種類の職種故
せめてお守りでもとあれこれ選んでゐたのだが
押し寄せた複数コビト付き家族たちに紛れて「交通安全御守」を購入
・・・したつもりだったが
家に戻って菩提寺と記されし白き紙袋を開けてみると
其処には何故か「学業御守」が鎮座ましましたりけるを見ゆ
おおさすがボディーサットヴァ!
偉大なる世界の魂よ
この象徴変化は日頃尊大なる我輩に
更なる勉学促進を呼びかけるものと
満身の好意にて解釈せしめたりけるも
今天に至り何かしら腑に落ちぬもの
即ち一抹の懸念とひとひらの疑心を抱きたりけるに
昼餉を待って満を持し
遂に御守の口紐を解き開き内容物を取り出してみれば
あれよ

う、うわ〜っ、目が、目が〜っ!
ぢゃなくて、
な、なんだこれはー!
または
なんじゃこりゃー!?
 
嗚呼憐れなるかな
已牟哉已牟乎
やんぬるかな
形状記憶保持の為と思はれる二つ折りの厚紙以外
錦織の御守袋に中には何も無し
是ぞ将に壺中天
巫術の果てか巫蠱の極みか
はたまた菩提思惟の発現か
虚空蔵菩薩の成れの果て
なりなりてもなり余らず
なりなりてもなり合はず
巡り逢ひても向き会はず
語り合ひても呼び合はず
御守袋の中には何も無し
世に積み荷のない船は水面をしきりに浮遊せしと雖も
御正体無き御守りはいったい何を守らむよ
空即是色
「空」とは「そら」でもあり「から」でもあり
空虚な空は此の小袋の中に極まれり
是こそ究極
旅の極北
南無菩提
嗚呼
 

 
いったい何なのですかこれは?!
 
はずれ?
わたくしがなにか悪いことでもしたとおっしゃるのですか?
 
台紙だけで、肝心の中身が無いではありませんか!!
 
嗚呼我が人生いまだに
天気晴朗なれど浪高き哉
 

 

 
vacant lot
 
(-_-) む