多彩なる

此の世界にはこれほど色々な色が溢れてゐるてうに、自分の色が見つからない人も居るやうだ。
かと思へば、世界の創造と色の発生以前に自分独自の色を持ち合はせてゐる人も居る。
色の多様性は音の多様性に通じるところがあるね。
音の多様性は人の多様性の一表層でもあり、多様な人類の分かり易い側面でもある。
全く同じ蔵書を持つ人間は並行宇宙の中にも存在しないだらうが、同様に例へば全く同じCDの組み合はせを所蔵する人間は此の世には存在しない可能性が極めて高い。
もし、自分以外に、全く同じ蔵書と全く同じCDと全く同じ服を持ってゐる人が居たとするなら、それはそれで遭遇してみたいやうな会ひたくないやうな、一寸複雑な心境になって仕舞ふね。
はて、ドッペルゲンガーにも多様性は適応されるのだらうかしらむ?
  

  

やきものの釉薬―700色を越える釉薬と化粧土の色見本

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