其の気


 
身近な幸せには気付かないくせに
遠い幸せをしきりに羨む
いや
気付きたくないだけなのかもしれないな
手を伸ばせば離れて行き
無関心なときには隣に居る・・・
さういふもの
離れていくものを求めて仕舞ふのもまた
本能なのだらう
去る者を追はずとは
なかなかさう出来ないからこそある戒めなのだ
  

 
今天は久々の雨
乾き切った山の尾根にも慈雨が降り注ぎ 秋の緑を蘇らせる
更には
人々のココロを潤す 
雨を待つ