新たなるはじまり

今天は朝から爽やかに晴れて・・・とはいかなかったが、みるみると雲も去り久しぶりの青空。
蒼い空に白い雲、蝉時雨にトンボが舞ふ水辺の風情は、脳裏に宿る真夏の風景そのもの。やうやう訪れた、夏本番の姿だ。
近くの水田の稲穂は、このところの日照不足でいささか妙な色具合で頭を垂れ始めてゐるが、このまま日照が回復しても極早稲の出来は多少劣るだらうな。ただ、日照時間は平年の三分の一以下であると言ふも、平均気温はさほど低くなかったやうなので、せめてもの救いだらう。
そうかうしてゐるうちに立秋も近い今日この頃、暑さの本番は残暑からてうことになるのかしらむ。
   

   

さて、昨夜は珍しく夢の後先の欠片も無く、極めて平穏な睡眠を得た。
午前中にNGSW君より連絡が入り、午後には一行現場到着予定とのこと。さうだ、今天より、愛知学院考古学教室による宮西遺跡発掘調査が開始されるのだ。
先行きの見えない梅雨の間延びもやうやう終はりを迎へ、調査の開始を待って居たかの如く梅雨明け。とは言っても、明天から数日は再び降雨の予報が出てゐるので、調査前半は色々な意味で苦労することだらう。
あれやこれやとさまざまな用事を順に済ませ、午後遅くに現場に出掛けてみると、既に重機を使った表土掘削も後半戦となってゐた。白石先生もお元気な様子で、重機や院生にどんどん指示を出されてゐる。
主体は2年と3年の混成だが、よく見ると昨年の参加者も居て我輩の顔を覚へてゐて呉れた女の子も居た。あれ、去年の今頃は長髪だっけか? それに今年は男子の参加者が多く、宿舎の部屋はタコ部屋状態になるやうで大変そうだな。
さて、今年度は前年の下層、即ち、後期旧石器時代から縄文時代草創期の遺物を含んだ砂利層に調査が及ぶわけで、予想される新たな発見にわくわくするのは学生も我輩も同じ。さあ、どんな発見があるのかな。
   

 

 

 

 
猶、昨年度の調査に関しては以下の記事を参照されたい。