回想


   
   
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チベット動乱50周年、危機乗り切りに厳戒態勢

(3月9日19時56分配信 産経新聞より)

 【北京=伊藤正】チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世がインドに亡命したチベット動乱から50周年の10日を前に、中国政府はチベット自治区や周辺地区に厳戒態勢を敷く一方、外国人の立ち入り禁止や通信規制強化などで、チベット族の反抗を封殺しようとしている。昨年3月14日には、自治区区都ラサなどで大規模な暴動事件が発生、武力行使で多数の死傷者を出し、国際社会の非難を浴びたが、昨秋来の金融危機を背景に、人権問題での米欧の対中批判の矛先は鈍り、中国政府は事態乗り切りに自信を強めているようだ。

 北京で開会中の全国人民代表大会全人代=国会)で、温家宝首相は「集団的事件の予防」を課題に挙げた。中国では近年暴動事件が頻発しているが、死者200人以上(チベット亡命政府)という昨年のラサ事件の教訓は深刻だった。

 世界中から抗議を受け、国家威信のかかった8月の北京五輪も、聖火リレーが各地で妨害され、外国元首らの開会式への出席にも暗影がたれ込めた。日本を含め西側諸国は問題の対話解決を要求、中国は外交的に守勢を余儀なくされた。

 北京五輪を前に中国政府は亡命政府側との対話を開始したが、昨年中に計3回行われた対話は不調に終わった。中国側は「高度の自治権」を求めるダライ・ラマを「独立を策する分裂主義者」とする立場を一歩も譲らなかった。当局筋は「対話は国際世論懐柔策」と公言していた。

 7日の記者会見で楊潔●(=簾の广を厂に、兼を虎に)(ようけつち)外相は、ダライ・ラマは「国土の4分の1を分離しようとしている」と非難、ドイツ、フランス、どの国でもこのような分裂行動を望むかと反問した。楊外相はチベット問題は、宗教、人権、民族、文化などの問題ではなく中国の統一維持の問題とも力説した。

 このような強気の発言は、北京五輪の成功で自信を高めた後、金融危機の中で、プラス成長を続け、世界一の外貨準備を保有する中国が危機克服へのカギを握るとの国際社会の期待をバックにしている。

 米欧はダライ・ラマの主張に同情的ではあるものの、中国の機嫌を損ねたくもない。欧州同盟(EU)議長のサルコジ仏大統領は昨年11月、ポーランドダライ・ラマと会談したが、中国はエアバス購入の中止などの報復をした上、EUとの定期協議も拒否した。

フランスは関係修復のため2月にラファラン元首相を訪中させた。

 米民主党オバマ大統領、クリントン国務長官も昨年の大統領予備選では、ともに北京五輪開会式へのブッシュ大統領(当時)の出席に反対したが、チベット問題よりも米中協力の重視に転じている。

 こうした変化は、国際的支援を頼りにするダライ・ラマには逆風だ。昨年11月に開かれた亡命チベット人代表特別会議では、ダライ・ラマは、自治拡大を求める中道路線を確認したが、独立を前面に出す強硬論も続出した。

 これに対し、中国は「チベット解放」の成果を大宣伝し、ラマ僧らへの教育を強化、50年前に暴動を制圧した3月28日を「農奴解放記念日」に制定するなど、国内でも攻勢を強めた。

 しかしチベット人居住区では2月以来、ラマ僧焼身自殺など抵抗が散発。9日には青海省チベット自治州で警察車両に爆発物が投げ付けられる事件も伝わった。チベット人の不満は広く深い。

 中国当局は、数万の軍警を動員、「事実上の戒厳令」(AP通信)を敷き、「3月危機」を乗り切る構えだ。6月には天安門事件20周年も控えており、力による「安定」の行方が注目される。
   
   
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1959年(昭和34年)3月10日、チベットの首都ラサで、いわゆる「中国人民解放軍」のチベット人への度重なる挑発に対する最初の武装蜂起が起こりました。この事件が、当時24歳だったダライ・ラマ14世(現、ダライ・ラマ法王)が、チベット民族の破滅的惨事を回避すべく、夜陰に乗じてラサを逃れ、厳寒のヒマラヤの尾根を数週間かけて越えチベットを脱出、インドへ政治亡命を求める契機となりました。その最初のチベット蜂起から数えて今年3月が、ちょうど50年目にあたります。毎年3月10日は、チベット民族蜂起記念日として600万人のチベット人の心に刻まれてきました。最初の蜂起から半世紀を迎えるその日がまもなくやってきます。

最初のチベット蜂起から50年目を迎えた2009年(平成21年)3月16日、チベット自由人権日本100人委員会は、「チベット−闇に葬られた50年」と題して講演会を開催します。チベット人の過去50年間は、中国共産党の非人道的・植民地支配下において、民族の自決権を奪われ、2千年ものあいだ継承され続けてきた伝統文化が破壊され、民族としての誇りを傷つけられ、そして家族を奪われた半世紀でした。現代に暮らす日本人の想像力をはるかに超えたチベット人の苛酷な50年間。世界は、それを「中国のチベット人に対する人権侵害」という言葉で非難しています。しかしながら、チベットの惨状は「人権侵害」といった言葉で表現するにはあまりに言葉が足りません。日本人の言うところの「人権侵害」といった概念では推し量ることのできない「非人道的・略奪的・植民地支配」がいまチベットで行われています。

チベット自由人権日本100人委員会主催の講演会「チベット−闇に葬られた50年」では、チベット臨時政府議会の議員でダライ・ラマ法王の甥、そしてチベット独立派とされるケドゥープ・トゥンドゥップ氏(Khedroob Thondup)を迎えて講演を行います。またこの機会に併せて、第二次大戦下のチベットの貴重な未公開映像もご紹介いたします。

  • 会場と日時のご案内 -

主 催 : チベット自由人権日本100人委員会
      お問合せ Tel.03-3445-9006
http://tibet100.jp

と き : 平成21年3月16日・月曜日
      開始 午後6時〜午後7時30分。(のち懇親会。終了は9時ごろ)
     ※開場は午後5時40分です。

場 所  : アルカディア市ヶ谷・私学会館 (東京・市ヶ谷)
      東京都千代田区九段北4-2-25 Tel.03-3261-9921 私学会館

進 行  : 開始 午後6時 〜 第二部 終了 午後7時30分。
      (第三部の懇親会終了は午後9時ごろ)
       第一部 映画 「チベット、消し去られた風景 1942−43」
       第二部 講演 「チベット−闇に葬られた50年」 
       講演者 ケドゥルプ・ダンドゥップ氏。
      講演後のち質疑応答。
       第三部 開始 午後7時30分 終了 午後9時ごろ。
       第三部 チベット自由人権日本100人委員会・懇親会

詳しくは、http://tibet100.jp/2009/03/05/lecture0316/
   
    
   

   
      
     
   
チベット民族蜂起50周年記念 名古屋上映会
映画Undercover in Tibet」 (日本語字幕)

 [制 作]:イギリス Channel4 http://www.channel4.com/
 チベット潜入取材 ドキュメンタリー番組 http://www.sftjapan.org/undercover

  彼らがそこで目にしたのは−
     表現の自由はおろか、日常の生活さえもチベットでは恐怖に支配されていた。

 チベットで激しい抗議運動が起きた2008年3月、英国Channel4は3ヶ月におよぶ中国支配下チベット潜入取材によって撮影された映像を放送した。2007年4月、この映像を撮影するために亡命チベット人のタシ・デスパは、彼が11年前命を賭けて後にした祖国を英国人監督と共に再訪した。ダライ・ラマ14世が「文化的虐殺」と形容した実態を暴くため、投獄と強制送還の危険を冒して。彼らがそこで目にしたのは、チベット人が土地と家畜とを奪い取られ、コンクリートのキャンプに定住させられて、遊牧民という生き方が消し去られようとしている現実だった。チベットでの軍事的圧力と、多くのチベット人が強いられている飢餓や苦悩を目にし、一帯で高まる蜂起の予感を彼らは実感するのだった。
 
 [日  時]:2009年3月21日 19:00〜20:30 (会場18:30)
 [場  所]:名古屋国際センター 4階 第三研修室
       地下鉄桜通線「国際センター」駅下車すぐ
 [参加費]:500円 / 定 員:50名(申込の必要はありません)
 [主  催]:Students for a Free TIBET Japan(SFT日本) http://www.sftjapan.org/
 [お問い合せ]:sftn.movie@gmail.com


【同日開催】 WALK for a FREE TIBET 走る人 歩こう。チベットの自由のために。
 [日  時]:2009年3月21日 14:00出発
 [場  所]:大須観音
      地下鉄鶴舞線大須観音」駅下車すぐ


上映会だけ、WALKだけの参加でも歓迎いたします。
是非、みなさまのご参加をお待ちしています。        ( yu-be さんからの呼びかけメッセージです)
     
     

   
   

   
   
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