金枝刈り

光球出現

今天、空也忌。
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今宵の満月に備へ、工作現場事務所近くに残った屋敷林の主役である榎木の巨木に寄生したヤドリギ(保与)を、我輩なりの儀式を経て刈り取る。
ドルイド僧の如く、此の日の為に黄金の鎌を準備することは出来なかったが、古俗に謂ふところの「此の樹の枝(金枝)は誰も折ってはならないとされてゐたが、例外的に逃亡奴隷だけは折る事が許されてゐた。」と言ふ謂ひにも叶ふやうにと、所有者に許可を得た上で慎重且つ大胆に狩り取ることが出来た。
        
と言ふのも、今回の工作現場は臨時的短期的補助的参加の為、今天を以て正式には最終日と決定してゐたからで、それには金枝の刈り取りが如何にも相応しく、其の夜に満月の光を浴びさせれば、金枝の神秘の力が更に増加するのではないかと考へたからである。
逃亡奴隷でこそなかりせば、逐電工作員の王としてならばこれくらいの儀式は必要だらう。
(-。-)?