吹き荒びたりける

パンドラの鏡

さすがトゥームレイダー(2)、アレキサンダーの神殿?墓?は水没した海底遺跡だったが、ギリシャ風神殿の列柱や破風装飾はさておき、大理石の石棺はいつかイスタンブールの考古学博物館で見たアレを忠実に模したものであった。かなり精巧なレプリカだったやうなので、かなりお金をかけたものだったのだらうね。
本作の中心テーマはパンドラの箱。その内部に全ての悪*1が閉じ込められてゐたのだね。このギリシャ神話には、ゼウスだのパンドラだの、プロメテウスだのエピメテウスだの*2、重要な登場人物の絡む根源的、道徳的、十戒的、哲学的内容だな。箱は一説には壷だったてうが、壷となるとこれまた壺中天に通じて忽ち次元を超越し瓢箪にも通じ、更に意味深くなる。
其の箱(壷)の中に最後に残ったのは「希望」であるとも「前兆」であるともされる。「希望」の残されたまま箱は封印され、埋納されたので、人々は「希望」を求めて彷徨ひ歩き続けるのであるてうこと。「前兆」の方は今ひとつ意味が分かりにくいが、さまざまな事象の起こる前兆を感得する能力を得ること無きままに隠匿された壷のおかげで、人々は兆しを察し、また予知せむと奔走するのだらう。
(−_−)奥深ひね
それにしても今天の工作現場は寒風吹き荒び、しばしば吹雪に見舞はるる。爪先も指先も耳先も唇先も凍てつき、眼鏡も忽ち曇りたりける。季節が丸1ヶ月逆戻りしてしまって、さて、暖かくて雨降るが良いか、木枯らし吹き荒むで雪舞ふが良いか・・・
(−_−)どっちもどっちだわいね

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なに、ララ・クロフトは考古学者だって?!

*1:病気、悪意、妬み、憎しみ、偽善、保身、悲しみ、飢ゑ、暴力、狂気、貧困、犯罪、e.t.c.

*2:プロ+メテウス=あらかじめ+考へる人、エピ+メテウス=あとで+考へる人、正に二者一対の兄弟神であり、我が邦の海幸彦・山幸彦や、イザナギイザナミをも連想させる