何するものぞ?

ご褒美!

勿論翻訳ではあるが、「ラーマーヤナ」などてう物語を読破したのは初めてのこと。
勿論この超級有名な叙事詩の名前を知らぬ者は殆ど居らぬと思ふほどではあるが、その内容の行く末を知る者は少ないはずだ。
勿論?、「ラーマーヤナ」が現在の形を備へたのは2世紀頃と考へられてゐるらしいが、物語の原形は紀元前数世紀から伝承されてゐたものらしい。
物語は7巻、2万4千頌(シュローカー)の詩句からなり、作者はとりわけ詩歌に優れ聖典に通暁する聖者ヴァールミーキとされてゐる。この物語は古代印度の英雄ラーマ王子のセイロン島征服に関する伝説を纏めたものであるが、物語の中では彼をヒンドゥ教のヴィシュヌ神の化身として取り扱ってゐるので、この叙事詩に宗教的な意義を与へ、広くラーマ崇拝を敷衍する原因となったてう。
ラーマーヤナ」は単に印度(文化圏)だけではなく、カンボジアインドネシア、タイなど東南アジア各地にも普及し、現在も広く民衆の間に語り伝へられてゐる。
アンコールの大遺跡群の壁面にも、この物語に由来する場面が数多く刻まれてゐたが、訪問当時は長大な浮き彫りのどの部分がどのやうな場面を表してゐるのかよくわからないままに、レリーフと回廊に差し込む光の美しさそのものに幻惑され、言葉を無くして見入って回ったものだ。
一方この物語の内容を民俗学または神話学的に分析してみると、猿軍の将軍ハヌマン孫悟空に似た活躍を見せるし、悪魔の棲むランカー島は桃太郎の鬼が島を連想させる。アジア一円に膾炙した様々な伝説の断片的要素を分析し始めれば、それこそ無限に発見が有ることだらうが、今回は長大な叙事詩のあらすじを記述するてう無謀な計画を半ば達成し、それなりに我なりにささやかな満足感は有る。
ところで肝心な言の葉の蘇生と復活は????

ワーグナー トリスタンとイゾルデ (オペラ対訳ライブラリー)

巨大電器店のリニューアルオープンセールに突入。但し開店先着何名様云々の超級特典目当てではなく、工作所で使用する加湿器の購入が目的。予想に反して迷ふほど無数の機種無く、売り切れ御免の状況は先月中に一段落した模様。それにしても巨大な店内、電脳から掃除機に至るまで、それぞれのコーナーにそれなりの客たちが無数に彷徨っており、壮観。