博打的歯科三昧

さりげなく・・・

今宵は歯医者へ。
約4年ぶりでありかつ、招待所周辺を探索してゐる時に発見した遭遇的歯科であるので、地元での評判は言ふに及ばず、医者自身の技術的レベルや治療態度など、全てゼロでの受診だ。看板には夜8時までとあったが、7時半頃訪れてみると待合いには5名も患者が座っており、更に我輩と共にまう1名が入室しやうとしてゐる。察するに受付が8時までなのだらうか。とにかく保険証を提出すると、いろいろな項目の書かれたアンケートを記入させられる。今回の来院理由にはじまり、健康保険範囲内にしたいのか、自費(慈悲?)治療も厭はないのかなどなど、3分ほどを要する。提出後は待ち時間を見越して一旦招待所へ戻り、治療の方法に因っては夕食が食べられないことを想定し、ちょっと無理してそこらへんにあるものを見繕ってむしゃむしゃむしゃむしゃと喰ふ。たちまち半時間が経過し、再度歯磨きして舞ひ戻ると、待合いにはまだ2人ががんばってゐる。月曜なのでたまたまかうなのか、いつもこのやうに繁盛してゐるのかはまだ不明。席に着くや否や飛び級で名前を呼ばれ、治療室へ。衝立で仕切られた4席のうち、2席はかけもち治療中。茶髪で口紅がラメ入りパールホワイトの歯科衛生士小姐が、我輩の記入したアンケート項目を厳しくチェックし、今晩の集中的治療ポイントを、カナリ激しく金属棒で歯を突っつき乍ら特定してしていく。その他の治療希望箇所を専門用語交へて矢継ぎ早に告げると、「え〜っと、エヘヘ、ちょっと待ってくださいね」などとお愛想言ひ乍ら細かく記録。彼女の判断で、パノラマレントゲン撮影が決定され、別室で放射線を浴びる。其ノ後も先生カナリ忙しく、歯科助手もスリッパを臆面遠慮もなくばたばたばたつかせ乍ら走り回る有り様に、呆れたり不安になってみたり。隣のブースから例のヒュ〜〜〜〜ンてうイヤな機械音とげほごぼっとバキュームの音が聞こへ始め、ものの5分も経たぬ内に終了した様子。パノラマ画像も出来上がり、やっとこさ我輩の処に先生出現すれども、巨大なマスクで斜め後ろにおわす為に年齢や表情などは読めず。助手の取材メモを素早く読み乍ら今回の治療ポイントを特定し(矢張り無闇に歯を突っつく)、先づは麻酔注射1本。針先が可成り歯肉の奥深くに入り、薬剤が一気に挿入されたので痛さが脳天を突く。そのまま5分間の沈黙を強ひられしが、その間にも先生は慌ただしく他の2名の患者を治療して回ってゐる。それでもほぼきっかり5分後に立ち戻るや否や、麻酔の効き目も確かめずにドリルでひゅ〜〜んと歯に小孔を穿ち、歯髄先端にギザギザ金属棒(これがいつも大変恐ろしいのだ!)を挿入して膿を掻き出す。矢張り多少神経周辺で麻酔の効きが不十分な部分に工具が抵触し、脳天から足の指先まで痛みが走る。「ほら、こんなふうに膿が溜まってゐたのですよ」と我輩の目前にそのものを翳すも、背景が照明灯故に眩しくて何も見へず。それからは恐怖感から完全に目をつぶってしまったので詳細は不明だが、何か穿孔された内部に新たなる器具を挿入又は当て、怪光線を数回照射されたやうな感覚が走る。「ちょっとチカチカ〜っとしたでせう」などと申せどもその正体は不明のまま、治療は終了。要した時間は10分弱だったかしらむ。「麻酔が1時間ほど残りますので、ほっぺの内側なんか噛まないでくださいね」とのお言葉。
再び呆然として待合いに戻れば、忽ち精算と次回の予約。「きょうはおーきな写真撮りましたんで、お薬と一緒で3300円になります」とのお愛想。薬は痛み止めのとんぷく=ロキソニン3錠であった土佐。
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次回、乞ふご期待!

新歯科衛生士教本歯科診療補助受付応対・事務

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