天道公平

文人必携

方々に、ためてゐた書信返信したためる。
折角先日、北京瑠璃廠榮寶齋謹製の画仙紙便箋を頂戴したので、筆ペンだの万年筆だの色鉛筆などを用ひてしたためる。
緑色の太枠付きで、枠内を8行に仕切ったものや、淡い灰緑色の入り組み文様枠のもの、それと枠無しで長く赤線が引かれたものの三種類。いずれも質素乍ら上品な、文人好みの書信紙也。
(-_-)南無三宝、文房四宝
或る人には5枚、別の人には8枚、亦或る人には12枚をしたため、紅白のだんだらの状袋に封じ込めて発送した。わざわざ中国黄山地方産の高級な毛筆と硯を用ひ、飴ん棒の看板の如く華やかなる真ん中に、肉太な八分体で宛名を書き付けた有り様は、在巣鴨の天道公平君並みの風変はりの光彩を放ってゐる。確かに、コロンバスてう名は日本語で何と言ふのかと聞かれて三日三晩かかって答へを工夫するやうな輩には、干瓢の酢味噌が天下の士であらうと、朝鮮の仁参を喰って革命を起こさうと、随意な意味は随所に湧出するワケである。
(-_-)ふ〜む、何の話だ?
朝晩、涼し。

吾輩は猫である (岩波文庫)

矢張り漱石か・・・