飛蝶効果

混沌の黄昏へ・・・

タイムパラドックスやタイムトラベルを扱った作品はいくつも有るが、「バタフライ・エフェクト」の分類は不能だな。SFでもスリラーでも、ホラーでもサスペンスでも無いし、それらの全ての要素が交錯してゐる作品だ。濃厚な、超バター臭い顔立ちのアシュトン・カッチャーだが、物語の進行に押されて濃厚さが程良く希釈されてゐて、宜しい。エイミー・スマートは4種類のキャラへの挑戦だが、派手さの無い渋い感じで宜しい。とにかく、キチガイハカセや大仰なマシーンが無くても、意識は時空を越へて移動できるのだてうことを、改めて認識させてくれた意味は、なかなか大きい。
我輩としては、既に日常的に意識の往来は4次元的に実行されてゐるので、可能性の追認てう意味もあった。敢えて言へば、コンセプトの一番近い作品は見かけ上「タイムマシーン」だが、その実は「マトリックス」であった、てう感じ。分野の枠を取り払ってはくれたけど、続編は基本的に無理だな。サーガと見なすには、個人的情緒に由来する経験は余りにも狭小なのだね。
(-_-)参考文献?「タイムボカン」ではありませぬ。
カオスとフラクタル―Excelで体験 バタフライ・エフェクト (竹書房文庫)