フランス革命記念日

景観に溶け込むピラミッド

巴里祭」という祭は無い。そんなイメージ世界にしか存在しない祝日だけど、この7月14日という日にも、さまざまな思い出が付着しているのだ。1987年の7月14日に上海行きの船に乗り、翌年の7月14日は巴里・倫敦を経て西ベルリンに居た(壁を使ったパフォーマンスを実行)。そのあと再度巴里に戻り、1989年の7月14日はフランス革命200周年記念の年、狂気の祝祭行事が連日連夜続き、次第に姿を現して行く新生ルーブルのピラミッドエントランスの様子をほぼ毎日ぼんやり眺めて生きていた。
特別な年以外の巴里祭こと革命記念日は、シャンゼリゼ大通りでの軍事パレードと夜の花火があるくらいで、ワインを酌み交わしながらシャンソンを歌っているのは東洋の島国だけの現象かもしれない。感傷に浸るにはふさわしい記念日だけど、それではとっておきのピノ・ノワールを飲みましょう、というのも能がないので、やめておこう。そのかわり?、ブルザンとマイーユを添えたオードブルとパナシェで、ドビュッシーを聴きながら黄昏を迎えませうか。鄙の地ではこれでも十二分にキザと申しませうか、はたまた場違いと申すべきか・・・(-_-)
ちなみに熊野那智の火祭りも今日だったさー。世界遺産登録をお祝い申し上げます。それにしても「紀伊山地の霊場と参詣道」とは、魅力的な登録名さー。