二百十日の十六夜月。 狂風,強風も明け方までにはウソのやうに去り、雲間から刺すやうな陽光。台風の持ち込んだ南海洋の湿気に満ちた大気が沈殿し、すぐに汗ばむ。さすがに夕方からは虫の声が高く、秋の風情は知らぬ間に庭に満ちてゐる。無限に続くやうに思…
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