豆々しくも畏くも

舊暦正月十五夜曇り空

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
昨夜のNHKクラシック音樂館、「シャルル・デュトワの神髄!」、などと言ふと寧ろ安易だから、「円熟の技」とでも言っておかうか、兎に角見た、と言ふか見せつけられた、と言ふか、聴かせらつけられたのだった。
ハンガリーの音樂が何故これほど人々の郷愁を誘ふのかはよくわからん。欧州諸國にとってもハンガリーは異民族國家で、ひと言にマジャール人と言っても辞書的には「民族としてはテュルク系諸族(バシキール人など)とイラン系(ペルシア系)をはじめドイツ系とラテン系の一部とギリシャ人、スラヴ人(西スラヴ人・南スラヴ人)とユダヤ系(アシュケナジム)などが複雑に混じっている。」てうことだから、頗る複雑なことは確かだ。
コダーイバルトークとは、實に渋くてマニアックな作曲家の作品が並べられたものだ。コダーイゾルタンは民族のアイデンティティーとしての音樂を極めてゐた作曲家だし、教育者としての側面も大きい。バルトーク・ベラとは友人だったやうだし、民謡採集てう共通点もある。ちなみにリゲティも民謡を求めてフィールドワークをしていたやうだから、やはり民族の多様性に由来する土着音樂の奥深さに魅了されてゐたのだらう。
ガランタ舞曲(コダーイ)の煽りと高揚感。組曲中国の不思議な役人」(バルトーク)は圧巻のひと言。ふだんライブ盤は殆ど買わないが、この演奏の録音盤が欲しいと思ったほど。
後半の交響曲第3番 ハ短調 作品78(サン・サーンス)はデュトワ余裕の演奏。超級フルオーケストラ編成+大オルガンの組合はせは、矢張り空間的に包容力あるサントリーホールで體験しないといかんよな。この日の聴衆が羨まし。。。
夫れ、誠に恐るべし。
 

 
【おまけ】
三重縣在住・日本花子さんの免許スキルがハンパない(-。-;)