乾坤の體感と不肖の實践

舊暦6月14日の小望月

是は昨夜丑三つ時の復習
 

超級カミオカンデではなく、朝の蚊取りを俯瞰

灰は灰に

官能的な灰の表情

昨日の収穫はこれだけ
 

中國人向けの看板
 

ハロハロも 忽ち溶け落つ 暑さ未だ
 

大山に火山の如き笠雲靡く 即ち南洋からの湿氣の多さを現してゐる
 

鳶行け

飛び行け
 

柔らかな雲多し
 

雲に霞む月
 

黄昏そのものは溶融し滴る液体金属の如き色合ひなれど
 

てぃだの沈みし後にやってくる茜色と紅色の世界は色彩の狂氣
 

そしてまた黄金色の月亮の時間へ 月齢13.18
 
 
 

呉竹 墨汁 乾坤一滴500mlBB26-50

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ミニ・エッフェル塔まで…中国に“パクリ街”が登場する真の理由
配信元:産経新聞 2013/07/17 10:43

 【岡田敏一のエンタメよもやま話】

 DVDからディズニーランドまで、何でもパクる最強の“パクリ大国”と後ろ指を指され、お笑いのネタに成り下がっている中国ですが、最近、欧米でも物議を醸しているのが世界の有名都市や観光地を丸ごとパクる“パクリ街”の急増です。

 パクリ文化はエンターテインメントと密接な関係を持っていますから、一度、本コラムでご紹介しようと考えていたら、ちょうど7月1日付英BBC放送(電子版)が「Why China loves to build copycat towns(なぜ中国はパクリ街の建設が好きなのか?)」との記事を掲載していました。というわけで、今回の本コラムは無敵のパクリ国家、中国の謎に迫りたいと思います。

 まずはBBCの記事ですが、2006年、上海郊外にオープンしたロンドンを思わせる英国風のモダンな街並みを忠実に再現した「テムズタウン」について、驚きを持って伝えています。

 「テムズタウン」は中国政府がカナダ企業のバックアップを受け、上海の南西約40キロにある松江区で開発した富裕層向けの高級分譲住宅地です

 総敷地面積は東京ディズニーリゾート(TDR)とほぼ同じで約100ヘクタール、住宅は約1200戸。石畳が敷かれ、赤れんがで作られた瀟洒(しょうしゃ)なタウンハウスや大きな時計台、英国風パブ、ゴシック調の教会などが立ち並びます。ご丁寧に英国の名首相で知られたウィンストン・チャーチル銅像も建っています。びっくりです。
 このほか、大学や保育園、美術館といった教育・文化施設やヨットを停泊させるための船着き場まであります。文字通り英国の街を丸ごとひとつ作り上げたというわけです。

 この街を作るために2001年、上海地方政府に雇われた英国人建築家で「テムズタウン」計画のマスター・プランナーを務めたトニー・マッカイ氏はBBCに「ほとんど夢のような欧州的クオリティを持った街です」と胸を張ります。

 マッカイ氏によると、当初、畑が広がりアヒルがうろうろしているような場所をここまで開発したたのですから、胸を張りたくもなるというものです。

 しかしマッカイ氏はBBCに「(こういう街づくりは)全く正しくなく、間違っているように思える」と本音を漏らしています。

 「建物のデザインを担当した建築家が信頼性を放棄し、異なるスタイルを一緒くたにした模倣(もほう)作品を作ってしまったのです。例えば半木造住宅は(本物とは違う)6階建てですし、教会の窓も本物とは異なってみえます。(各建物の)寸法や釣り合いも異なっています。使用した石の種類は完全に間違いで、(英国の)本物の教会ではこのようなことは絶対ありません」

 しかしBBCによると、鳴り物入りで建設したこの「テムズタウン」は結局、上海の富裕層からは見向きもされず、現在、風が吹きすさぶ閑散としたゴーストタウンのようになっており、物好きな若いカップルがたまにここで結婚式を挙げるくらいだといいます。

 あるカップルは「海外で挙式した気分になれるのがいいんです。お金も節約できますからね」と答えています。宅地開発としては大失敗ですが、テーマパークとしては支持されているのでしょうか…。マッカイ氏も「まるで(単なる)映画のセットのようになってしまった…」と頭を抱えています。

 しかし「テムズタウン」ばかりではありません。今年1月7日付英紙ガーディアン(電子版)によると、2007年には、浙江省(せっこうしょう)の杭州市(こうしゅうし)にフランスのパリを忠実に模倣したパクリ街(高級分譲住宅地)が登場しましたが、ここには何と、本物の3分の1の縮尺の高さ108メートルのエッフェル塔が…。さらにその近くにはシャンゼリゼ通りの“パッチもん”まで走っていたりします。

 また、昨年には、広東省の恵州市(けいしゅうし)に欧州オーストリアザルツブルク近郊の景勝地で、湖岸の美しい世界遺産の町ハルシュタットを忠実にコピーしたパクリ街(高級分譲住宅地)が登場。

 さらに恐ろしいことに、天津のひなびた漁港町ではいま、ニューヨーク・マンハッタンのパクリ街の建設が進んでいます。2011年8月9日付米CNN(電子版)によると、このパクリ街、広さは前述した「テムズタウン」の3倍以上となる386ヘクタールで、超高層ビルがそびえる複合施設やロックフェラー・センター、総合芸術施設で知られるリンカーン・センター、さらに偽ハドソン川も流れ、そこではスチームボートが運航するそうです。総事業費は2000億元(約3兆2800億円)。2019年の完成時には、ここが世界最大の金融センターになっているそうですよ。

 そしてついに、海外の有名都市や観光地ばかりではなく、国内の建築物でもパクリ合戦が始まりました。著名な英建築家、ザハ・ハディドさんが設計し、来年の完成をめざして北京で建設が進む複合商業施設「望京SoHo」。小石のようなユニークな外観を持つ3つの巨大ビルで構成しているのですが、何と、これとそっくりなビルの建設工事が同じ中国の重慶市で始まったのです。

 おまけに、もう笑うしかないのですが、どうやらこの“パッチもん”の方が先に完成するらしく、ハディドさんは「法的措置に出る!」と大激怒していますが、何といっても筋金入りのパクリ大国。工事は止まらないと思います。

 しかし、なぜこれほど熱心に何でもパクってしまうのでしょう。BBCはその理由について、約1世紀半前、急速な(経済)発展を遂げていた米国は偽造やコピーの中心地で、近年の建築物のレプリカが多くあるウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート(フロリダ州)の施設「エプコット」やラスベガスにそのような事例が多く見られると説明。

 そして、中国のパクリ文化は紀元前3世紀に中国統一を成し遂げた秦の始皇帝が、自分たちが征服した数々のライバルの王国の宮殿のレプリカを秦の首都に建設したことが始まりであるとのユニークな見方を披露。

 加えて、中国で最も多くコピーされた建物のひとつが、米国の力の象徴であるホワイトハウスだったことは偶然ではないと説明。中国のパクリ文化は自分たちの国力の誇示と、その力で世界を再整理したいという欲望の表れであると分析しています。なるほど。

 さらにBBCは、約20年間、知的財産権の戦略的管理やビジネス化などを手がけている英専門企業を運営するベン・グッガー氏によるこんな分析も紹介しています。

 「(考え方の)出発点がわれわれと非常に異なっています。何かをコピーするということは相手への深い畏敬の念を示しているのです。中国における伝統社会は非常に階層的です。偉大な天才である師匠が行うことを大勢の弟子たちが可能な限り忠実にコピーするということが続いてきました。罪がないとはいえないが、彼らのコピー文化は敬意の印といえるでしょう」

 どうやら、自己顕示欲と劣等感と憧れががごっちゃになったややこしい深層心理がパクリ街の建設に走らせるようですが、BBCは当の中国でもパクリ街は全く支持されていないと明言。上海の著名な建築家の「私はパクリ街が大嫌いだ。中国には世界遺産である北京の紫禁城(しきんじょう)のように独自の豊かな建築遺産がある。欧米スタイルのコピーは一過性のブームで、中国建築は再び独自の道を見いだすだろう」とのコメントを紹介しています。

 それでも中国のパクリ街は今後も増えるでしょう。別の力が働いているからです。

 欧州オーストリアハルシュタットのパクリ街は、中国国内での本家の知名度アップに大いに貢献し、本家を訪れる中国人観光客はこの1年で50人から1000人に激増。ハルシュタット側は大喜びで恵州市と姉妹都市提携を結びました。天津で建設中のニューヨーク・マンハッタンのパクリ街の最大のスポンサーはあの米ロックフェラーグループです…。(岡田敏一)

 【プロフィル】岡田敏一(おかだ・としかず) 1988年入社。社会部、経済部、京都総局、ロサンゼルス支局長、東京文化部などを経て現在、編集企画室SANKEI EXPRESS(サンケイエクスプレス)担当。ロック音楽とハリウッド映画の専門家。京都市在住。
 
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【おまけ】

コビトなりの秩序