おおごっつぉ


コビト待つ ペンキも乾く 歩道橋
 

くまもんも ニコリと笑ひ 愛想良し
 

本来は 斯くあるべしの 机上かな
 

春の夜に 有無を言はせぬ 櫃まぶし
 

出歯亀も これ見よがしの 隙間哉
 

わたしのも 見て頂戴と 大断面
 

大盛りも 今や此の世は てんこ盛り
 

ひとまずは 一膳飯と 舌触り
 

二膳目に 定石破り 茶漬け喰ふ
 

文字通り 多羅腹マンマの ばけらった
 

てりたまも 最早要らぬと 春の宵
 
 

野ざらし紀行・笈の小文

野ざらし紀行・笈の小文