表現法と表記律


 
 

 
 

 
 

 
今夜の芸術劇場、実に秀逸なプログラムでしたね。

 
芸術劇場 − オルフェイ・ドレンガル 日本公演 −
 
スウェーデンが生んだ、世界最高峰の男声合唱団「オルフェイ・ドレンガル」。その待望の日本公演を全曲ノーカットでお送りする。得意の北欧作品はもちろん、今、合唱界で大人気のチルコットやトルミスの作品、シューベルトプーランクといったヨーロッパ王道の合唱曲など、幅広いレパートリーを比類ないハーモニーで聴かせる。客席まで巻き込むパフォーマンスも披露。
 

 
男声合唱の洒脱な音色も素晴らしかったが、曲によって出現するソプラノのエリン・ロンボが最高の美声だった。上品で透明感溢れ、それでゐて声量もたっぷりある。こんなコロラトゥーラ風の美声が男声合唱を背景に、転がるやうに、雲間から冬枯れの森に降り注ぐ陽光のやうに闊達に声の膜を張って行く。素晴らしい。日本向けのおまけである「荒城の月」は寧ろ余分だったかな。
 

歌うサルたち (The Singing Apes and Other Songs of Love and War)

歌うサルたち (The Singing Apes and Other Songs of Love and War)

 
続く第二部は、ヴァディム・レーピン バイオリンリサイタル。
 

 
研ぎ澄まされた感性と卓越したテクニックを備えた、ロシアのバイオリニスト、ヴァディム・レーピン。ベルリン・フィルロイヤル・コンセルトヘボウをはじめとする、世界の一流オーケストラと次々に共演し、その名声を不動のものにしている。初来日以来、日本にもファンが多い。今回は、来日公演から、レーピンが「最も好きなソナタのひとつ」と話す、ドビュッシーのバイオリン・ソナタを中心に、お送りする。
 

 
何せ力強い骨太の演奏。ドビュッシーもさることながら、2曲目のペルトの「フラトレス」の演奏が素晴らしかった。妙に感傷的でないフラジオレットもたまにはいいもんだ。
只今ショスタコーヴィッチーの演奏中だけど、これはご愛敬といったところかな。
 

アルヴォ・ペルトの世界~アルボス

アルヴォ・ペルトの世界~アルボス