尾張富士には石持て上がれ


昼は人の造り夜は鬼の造りたる神奈備の丘
 
 

墳丘は方円に帰し居並ぶ紅き献壺は天を受け併呑す
上下に引き延ばされたやうな独特の形状の壺中には、いったいどのやうな天が広がってゐるのだらう
 
 

こちら側もあちら側も人工の為せる技
 
 

古代の大地から湧出した精霊たち
 
 

 
 

御神体の女陰石は意外にも粗末な祠に鎮座してゐた
 
 

それにしても此の胸突き八丁崖十丁
 
 

 
 

大なり小なり万人石持ちて上がるべし
 
 

尾張本宮山との背比べに負けた尾張富士の祭神である木花開耶姫命が夢枕に立ち・・・云々
奇祭石上げ祭りの根源には、嘗て木曽川の河原石を白山平まで運び上げて墳丘を葺いた時の共同体の記憶が反映されてゐるのではないだらうか。
一方、山上から火を振り回した若者が駆け下りる火祭りは本来石上げの前夜に行はれてゐたやうであり、石神の荒御霊が里に降臨する様子を表してゐるのだらう。
急峻な参道には百八箇所の篝火が焚かれるとのことであり、仏教と土俗の習合した様子を伺ひ知ることが出来る。
 
 

夫れ尾張平野を睥睨すべし
人の造りし大厦摩天楼も天上から見れば精々此の程度の屹立也
 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

む、此の名は彼の懸念山隣田寺と何らかの所縁有りや無しや
 
 

名残りの鶏頭の、儚くもいと美しく玉石の隙間に咲きて居る。
 
 
 

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