標高1000mの遊動痕跡を探る


今天的下界雲多
 
 

あの雲の彼方へ
 
 

二万年前に向かふタイムトンネル
 

 
愛知学院大学白石ゼミによる治部坂遺跡の発掘調査
(学部生+院生による発掘実習)
 
治部坂遺跡は 1960年(大沢和夫、松島透、宮沢恒之の各氏等による調査)、1986年には治部坂遺跡調査団(大沢和夫・宮沢恒之・今村善興の各氏等)によって発掘調査が行われ、後期旧石器時代の後半期のナイフ形石器・尖頭器・彫器・掻器・削器が多数出土したことが知られています。今回の発掘調査では主として、既存のトレンチやグリッドを確認し、記録を残してから遺物が出土したトレンチやグリッドの周辺を拡張して調査を実施する予定です。
以上の点から、今年度の調査は阿智村教育委員会のご協力により?過去の調査区を確認し、旧石器時代の遺物分布を理解すること。?複数文化層の有無を確認することなどを目的として実施されます。
 
1調査地  長野県下伊那郡阿智村浪合1192-1551
 
2期 間  平成22年9月8日(水)〜19日(日)
 
3担 当  調査担当者 白石浩之(文学部歴史学科教授)
 
4調査宿舎 長野県飯田市山本5992−1 財団法人野外教育研究財団(理事長羽場睦美)
      http://www.oerf.org/index.html
       
5現地説明会 12日(日)午後13:30に現地にて予定しています(雨天順延)。
      状況により、必要があれば2回目の現地見学会等を開きます。→終了しました       

6交通経路 遺跡への目印は治部坂観光センターで、治部坂遺跡のすぐ真横に位置。
 

 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

昨年までの田原・宮西遺跡(標高14m)の日陰一つ無い炎天下とは対照的に、大きな栗の木の下の木陰で標高1000mの爽やかな現場環境。
日中こそ日差しは強いものの、朝夕は肌寒いほどの気温で、発掘作業としては楽な方かと思ふ。
遺物包含層の本体は、既に削平されて仕舞った駐車場の周辺であったことが推測されるものの、いくつかの剥片や石器片が散見し、興味深い重要遺跡であることには間違ひ無い。
地形的な境界である峠の頂部に位置する此の遺跡の石器組成は、石材の流通経路や製作技法を推察するためにも注目されるものである。
作業は18日まで継続されてゐるので、作業中は常時見学可。愛知側からの訪問者は、峠の手前、平谷村の道の駅「ひまわりの湯」での休憩がオススメです。
 

吾亦紅
 
 

噛みつき猿の彫像? 野人?
 
 

高原の花
 
 

天空の黄昏は幻想的
 
 

下界への帰還