冬の逆襲


 
 

 
 

 
 

 
 

 
朝の 
あまりの寒さに驚きつつ
身を竦め火など急ぎ起こして
手焙る如月十一日
夕べの水平線の彼方には蜃気楼の如き島影や船影が浮かび
冷たく透き通った青空の果てには宵月に兎の気配
そして砂浜には既に
弘法麦の新芽立つ
嗚呼陽春恋し
更衣重ね
毛布重ね
心重ね
ひとりかも寝む