新暦晦日的月亮漂亮


 

 

 

 
 
新暦の大晦日に 満月が重なる偶然
其の満月に発生した部分月食
この意味の重さ
 
本来は目に見えぬ新月の下で行われるべきさまざまな行事が
満月の光を浴びて行われてゐる
その意味の軽さ
 
村人たちに混ざり 除夜の鐘を突かうと出掛けた古刹の鐘楼で
午前0時と共に発泡酒の洗礼を浴びる
しかも天上より頭上への直撃
この因縁の深さ
そして罪深さ
 
 

ほらほら 潮目とはこのやうに
可視的なものでもあるのだよ
それに 潮目とは
盛り上がり厚みを持つものでもあるのだ
潮目 潮時 潮が満つ
潮干枯れても澪つくし
積み荷のない船は
潮目を乗り越えて
何処へ行くのか
幻の港へ
補陀落