多者の愚策

相変はらずの狂乱。
窓式システム第7世代の発売に、夜を徹して並ぶ人々。
そもそも、此の世界の9割以上を独占する多者や、それらが結果的に牛耳る制度には何ら興味がない。

  

MSウィンドウズ7、マック包囲網
2009.10.24 08:26(産経ニュース)
 
 ソフトウエア世界最大手、米マイクロソフト(MS)は22日、パソコン向け新OS(基本ソフト)「ウィンドウズ7(セブン)」の販売を開始した。3四半期連続で減少しているウィンドウズの販売を盛り返し、PC市場で勢いを増す米アップルの追撃をかわしたいところだ。
 調査会社エンドポイント・テクノロジーズ・アソシエーツのアナリスト、ロジャー・ケイ氏は、家庭用パソコン市場でシェアを拡大してきたアップルに対し、ウィンドウズ7は効果的な突き放しになるとみている。同氏は、アップルの「マックOS X」と勝負できる初めてのOSだと評価した。
 MSは、年間584億ドル(約5兆3523億円)の売上高のうち、約25%をウィンドウズから得ている。市場調査会社IDCのアナリスト、アル・ギレン氏によると、パソコン市場は3四半期連続の縮小から回復しつつあり、ウィンドウズ搭載パソコンへの買い替えを促したいMSの努力に弾みがついているという。同氏は「アップルは目覚ましい成功を遂げているといえるだろうが、シェアのうえでは1〜2%の変化であって、5〜10%ではない。彼らの動きによってレドモンド(MSの本拠地)で非常ベルが鳴るかもしれないが、MSの中核事業を脅かすものではない」と述べた。
 米調査会社ガートナーの予測では、米家庭用パソコン市場での09年のアップルのシェアは、08年の10.3%から8.1%に縮小する。残りはほとんどウィンドウズが占める。世界レベルでは、ウィンドウズの見通しはさらに明るい。マックは新興市場にはそれほど進出していないからだ。ガートナーの予測によると、09年末に世界の家庭用パソコン市場でアップルが獲得するシェアは、4.4%に留まる見込みだ。
 MSとパートナー各社は、マックをにらんだ対策として、ユーザーを取り込むために、ウィンドウズ7搭載マシンに7日間の特別サービスを付加している。たとえば家電小売り最大手のベストバイでは、ヒューレット・パッカード(HP)製のデスクトップ・パソコン、ネットブック、無線ルーター、家庭でのセットアップサービスをセットで販売する。MSウィンドウズ部門のタミ・レラー副社長いわく「全部合わせてマック1台の価格」だ。
 MSのバルマー最高経営責任者(CEO)は先週のスピーチで「世界のパソコンのうち96%がウィンドウズ、4%がマックだ。あちらのコマーシャルのおかげで皆さん、違いがお分かりになったようだ」と話した。「われわれは96%を望んでいるし、彼らもたぶん4%を気に入っているのだろう。彼らのビジネスが悪いとはいえない。実際に彼らはうまくやっているし、それはわれわれも同じだ」と述べた。
 ガートナーのアナリスト、マイケル・シルバー氏によれば、ウィンドウズ7については熱心なマックユーザーからも良い反応が返ってくるという。前OS「ウィンドウズVista(ビスタ)」でブランドイメージを損ねたウィンドウズだが、同氏は「ウィンドウズ7が成功すれば、ちゃかすことは難しくなる。もう笑いものにしてきたビスタのようには行かない」と述べた。

ブルームバーグ Dina Bass)
 

  

少なくとも、我輩は「96%」に分類されることを望んでゐないので、TOYOTA車に興味がないのと同様に窓式OSには激しく興味がない。
別に望んで「4%」に加はった記憶も無いが、自然の成り行きとして気付いた時にはそちらに入ってゐた。我が直観と感性の求めた結果だ。
多者には多者の、少数者には少数者なりの快楽があるのだらうが、少なくとも絶対的に言へることは、多者には少数者の心情を察することが出来ないてうことだ。確かに、「96%」の奢りが世界を動かしてゐることも認めやう。しかし、「4%」の異端者たちが未来のヴィジョンを開拓してゐるとすれば、喜んでそちらに加勢しやう。*1
多者が必ずしも勝者ではないてう事実は歴史が証明してゐるのだし、少数者にしか見えない空間が此の宇宙にはまだまだ存在することも確かなこと。「96%」の愚策に翻弄される人生など面白くも楽しくもないし、ま、そもそも興味無いんでどーでもよい。
ただそれだけのこと。
それにしても林檎社もお茶目ですね。さすがに昨天の特攻には苦笑ゐたしました。一応現在では蘋果式電脳中枢部もインテル製なんで、せめて硬件分野では対抗してみました、とか?
 

 
アップル、「7」対抗の新型パソコン発売 MSへの“奇襲攻撃”
2009.10.21 21:58(産経ニュース)
 
 米アップルは21日、個人向けパソコンの新型モデルを日米など世界で発売した。初心者向けのノートパソコン「MacBook(マックブック)」では日本での価格を9万8800円とし、アップルのノートパソコンで初めて10万円を切った。22日に発売される米マイクロソフトのパソコン用基本ソフト(OS)「ウィンドウズ7(セブン)」を搭載したパソコンが一斉に発売される前日に新製品を投入し、ウィンドウズ陣営を迎え撃つ。

 ディスプレー一体型のデスクトップパソコン「iMac(アイマック)」では、新型のマウス「マジック・マウス」を搭載。マウスの上部をなぞることで、画面のスクロールなどパソコンの操作ができる。ディスプレーサイズが21.5インチと27インチの2タイプあり、価格は11万8800円から。マジック・マウスは11月から6800円で個別販売も行う。

 今回のアップルの新製品投入は事前の告知が一切なく、22日に発売されるセブンへの奇襲攻撃となった。マジック・マウスも、セブンの特徴の一つである、モニター画面を直接さわってパソコンを操作する「マルチタッチ」に対抗する機能だ。国内パソコンメーカーからは、「なにが何でもセブンの発売に間に合わせるという対抗意識がありありとみえる」との声が聞かれた。
 

 


*1:サブカルチャーは絶対多者に支持されてはいけないし、公共的制度や組織が関与すべきではない。