asahi.com : 朝日新聞社 - 興福寺国宝特別公開2009 ―お堂でみる阿修羅―

   
さて、そんな阿修羅王子様や其のフィギュアに思ひを馳せてゐた折も折、鶴岡先生より最新著書お送りいただき感謝多謝。
其の書名を見てまたびっくり、『阿修羅のジュエリー』とぞ!
   

阿修羅のジュエリー (よりみちパン!セ シリーズ44)

阿修羅のジュエリー (よりみちパン!セ シリーズ44)

   
↑本の内容は鶴岡先生のブログに詳しいので、そちらをご覧いただきたい。(左のリンクより)今は期間限定でタイトル画像も阿修羅王子版、しかも背景はケルト的にトランスフォーミング!?
   
勿論、出版のタイミングは諸催事のことも考へて前々から進められてゐたのだらうから、タイムリーな上梓に驚く方が稚拙なのだらうが、それでも数ある阿修羅王子さまの解説書とはまったく視点を異にする内容であり、しかも阿修羅王子様は本論の糸口に過ぎず、内容はユーロ=アジアを軽々と往還する広汎さ。鶴岡先生の専門分野である装飾美術の深遠な世界が、見事に凝縮されておりました。
此のシリーズは実にクセのある書き手ばかり揃へてゐるし、装丁や紙質の手触りも独特。そして何よりも、子供に語りかけるやうな平易な文章で、しかも全ての漢字にはルビが振られてゐるのだ。個人的には「装飾」または「ジュエリー」繋がりで叶恭子さまの『知のジュエリー12ヶ月』に興味津々だが、兎に角鶴岡流「アシュラ・ジュエリー」の絵解き謎解き解説読んでから、改めて阿修羅王子様との再会を果たす、てうのも乙な方法かもしれんな。