埋納された謎の堆積

地山の砂層にほぼ垂直に掘削された溝は何らかの理由で其の形状を保ったまま、比較的短時間で埋め戻されたやうだ。其の溝の正確な位置は、埋積過程でも記憶されてゐる必要が有った。なぜならば埋積の目的は墳墓の拡張であり、基本的な墳墓の持つ方向性はムラの秩序と風水に因ってかなり厳格に決められてゐたからだ。事実、新たな溝は古い溝に平行するやうに掘削されたのだった。基本となった墳墓、其の拡張改修に伴ひ、溝のほぼ中央に或る人物が埋葬されたのだが、埋葬方法は此のムラの主流とはやや違った古風なものであった。伸展葬の多くを、遺体が木棺に収められてゐた（或いは組み立てた棺ではなく、板材で取り囲む方法も含む）と考へるなら、立て膝姿勢が土圧に因って横に倒れたやうな側臥姿勢の場合、木棺の存在を想定することは難しいので、所謂土葬てうか直葬てうことになる。其の後、拡張された墳丘には最低でも50cm以上の盛り土がなされることになるワケだが、上層には主流に則った埋葬の痕跡が見られることから、下層の溝の埋土に葬られた人物との相違が何を意味してゐるのかてうことを検討する必要が有る。何が墳丘の拡張を発動させたのか。誰が溝内に埋葬されたのか。墳丘上ではどのやうな祭祀が行はれたのか。そして、数世代後に、どのやうな理由で祖先の墳墓に赤塗りの高杯を供へ、祀り、そして破壊し、人々はこのムラを去って行ったのか・・・・
(−_−）確かに、謎は多いほど、人生は愉しい。
　　　　　
さても、マンセ〜、マンセーの大行進。
偉大なチャングンニム（大長今＝デチャングムとは関係無い）こと、北の将軍様のお通りだい。軍事盛行すればするほど人民飢ゑ、天気晴朗なれどやがて哀しき「主体」哉。
(−_−）喜び組は今何処？