Time Show

これも液晶画面のバックライトでせうか

雨の匂ひ。
どんよりと曇ったままに日も暮れて、風が病み、澱み、滞り、そして向きを変へ、湿り気が孕まれた生暖かな塊が頬を撫でる頃、家路を急ぐのは自分一人。眉間にぽつりと、雨の一粒を感じ天を仰げども何が見ゑるわけでもないが、あれよと路上に無数の黒き点がバラ撒かれると、足下を掬ひ乍ら一陣の疾風が通り抜けて、そして鼻腔に届く雨の匂ひ・・・
そして満を持して雷鳴と電光が開始され、玄関の扉をくぐるやいなやの大雷雨。温暖と寒冷の大気の鬩ぎ合ひが人間を蹴散らして、電光影裏に春風を斬り、季節を揺さぶり、眠り始めた人間の本能を覚醒させる。鼻腔の奥は脳幹本能の領域に接しており、雨の匂ひは原始への階梯であって、幼き日の自分もその前線上に居る。
雨の匂ひは絶大であり、四十年の歳月も刹那瞬時に超越する。
(−_−)
さすがに昨夜の喰ひ過ぎで我が六腑は未だ空虚に非ずむば朝食も摂取せず、といっても起きたのは昼前のことなので、数時間後にブランチ少し。珈琲も良いが、最近は earl grey のミルクティー飲む機会の方が多いかな。
選挙が近いのか、所謂選挙カーと呼ばれる妙な車が何かを広告し乍ら遠く近く、いったいあれがどれほどの効果を齎すものかと。いったい何人が、あの選挙宣伝を聞いて投票に臨むのだらうかしらむ。甚だ疑問。
(−_−)
坂本龍一のインタビュー記事。