大抽出

蜘蛛の籠もる也

ここ数日の間に、体内に吸引したケミカル物質を体外に排出せむと、巨大銭湯に大いに沈没せり。
先づは、JET SET、マイクロバブルを激しく発生せるバブル浴槽に身をば横たへ、疲れた筋肉を解す。ここで気を抜き、長めに浸かってゐたりすると次が辛ひので、短時間で切り上げて、冷水を2杯飲んでからサウナへ移動。ここでは可能な限り止観端座。体中の汗とケミカル物質を絞り出すかの如きイメージを抱き乍ら、我慢大会也。其ノ後、いきなりの水風呂は苦手なので、露天にて体を冷ませ、次に打たせ湯へ。別に印を結び真言を唱へるワケではないが、恐らく見てくれは悲壮な修行風景に近いものがあるだらう。頭部脳天及び両肩項周辺が痒くなるほど打たれたら、外気で体を冷ませ、すぐ脇のラジウム風呂へ浸かる。打撲捻挫だのロイマチスだの、通風だの肌荒れだの掠り傷だの、産前産後だの疳の虫だの、様々なる効能が書き記されてゐるが、ケミカル物質の中和排出には言及されてゐない。ひょっとすると体内のケミカル物質に、ラジウムの発する微量な放射能が作用し、更なる毒性物質が生成される可能性も否定できないので、3分ほどにしておかう。ちなみに、3分に決めた根拠は特に無いが、何か? 
これだけで既に1時間近く経過してゐるので、ふやけてふにゃふにゃになった体や頭髪を洗ひ、10分ほどのインターバルを置き、果敢にも再度同様のサイクルで湯船を巡る。さすがに体力もかなり消耗し、筋肉弛緩効果も半減ではないかと思はれるが、気分的にはかなりのケミカル物質が体外に排出された、、、つもりである。脱水症状を防ぐため、ダカラを1リットル近く飲み干してしまったが、これってカラダにとってはどうよ?
(-_-)?!
今宵は湯豆腐もどきにて、先日頂戴した「かきせうゆ」にちょこっとすだちを搾り加へ、香りを楽しみつつ食す秋の夜長なりけり。
(- + -)香味芳醇、美味礼讃


アジアの沈没地 (バックパッカーズ読本シリーズ)

屋外工作は今天まで。赤子は石膏の繭玉にくるまれて、再び地上で眠るのだ。