ヤコブの梯子

異常プリオンは含まれておりませぬ

遂にクロイツフェルト・ヤコブ病で、日本人男性が死亡したらしい。聞けば、1989年に1ヶ月間の英国滞在中に感染した可能性が高いとのこと。一瞬どきっとした偉人であるが、その理由はほぼ同時期に倫敦だの巴里だのに潜伏してゐた経歴があるからだ。
思ひ起こせば、当時の英国は狂牛病大流行最頂期で、BBCなどは連日足が萎へて狂ったやうに転び歩き回る牛の様子を執拗に放送してゐたものだ。もっとも、変異性にせよ異常プリオンは脳味噌や脊髄などの特定部位に集中する傾向があるとのことで、さういふ部位とはとんと無縁な日常を過ごしてゐた偉人には無関係な問題なのかもしれない。
しかしこの80年代から90年代にかけての欧州滞在に関しては、献血時の問診にもその項目が有り、これも狂牛病対策の一環なんだらうが、自主申告てうことなのでそれなりの弱みは有るな。でもよく考へてみれば、中華皇帝的満漢全席の如く生きた動物の脳味噌をそのまま食べた経験のある者はさておき、南蛮人は特定部位を用ひてスープだのパテだのなんだのかんだのをしきりにこさえる傾向に有るので、知らぬ間に口にしてゐた可能性も有るな。となれば、あとは運を天に任せ・・・蜜柑喰って寝ちまいませうか?!(-_-)
とにかく、我輩の脳髄には、BBC-Radio ONE で洗脳的頻度でかかってゐた TEARS FOR FEARS の SAWING THE SEEDS OF LOVE と、対比的に流されてゐた THE BEATLES の A DAY IN THE LIFE と、足萎えの牛の映像とサッチャー女史の怒り顔と中華街は旺記の叉焼麺の香りが渾然一体となって沈殿堆積しておる次第。このこと既に異常プリオンによる影響かも・・・
(-_-)
The Seeds of Love