リボンの起死回生

カイロでおなじみの桐灰化学

ハエ取りリボンなるものを、自ら最後に使ったのは7年以上前だ。それ以前は20年近いブランクがあったので、この手の商品はまう販売されていないのではないかとさへ思ってゐたのだ。前回購入したものの実物や画像が残してないので詳細は不明だが、昔ながらの形状でマレーシア製であったことを記憶してゐる。その時は或る日を境に大量のハエが出現し、追えども追えども無限に飛来してきて、手が付けられない状況になった。どうやら原因は近くの農地に大散布された牛糞らしく、未発酵である上に耕作土にすき込まれることなく放置された結果、大量のハエが発生したらしいのだ。当然近隣集落からもたくさんの苦情が殺到し、土地所有者が数日後に慌てて機械を動かしてゐたが時既に遅し。およそ日本の食卓風景とは思はれぬ状態が1週間近く続いた。そんな時にふと思ひ出してハエ取りリボンを買ってきて、方々に吊してみたのだが、思ったやうには取れず、寧ろへっぽこネズミ撃退用に部屋の隅に広げて置いてあった粘着シートには、見ることも憚るほど仰山のハエがひっついてゐた。
今回購入したものはタイ製、5本入りで300円ほど。数日前から出現し始めたハエを撃退する為に購入したのだが、ハエの数はたいしたものではない。しかし部屋で大変繊細な図面製作などの工作を行ってゐるが為、数匹の飛行が大変気になってしかたなく、久々の登場となったわけだ。製品の注意書きに曰く、
1,粘着剤が皮ふについた時は、石けんでよく洗うこと。
2,粘着剤が髪やペットについた時はシャンプーで洗うこと。
3,粘着剤が衣服についた時はベンジンでふくこと。
4,押しピンはケガをしない様、注意すること。
5,お子様の手の届かない涼しい所に保管すること。
6,雨や水でぬらさないこと。
7,使用中はまわりの壁や家具等を汚さないように注意すること。
8,用途以外の目的に使用しないこと。
9,使用後は押しピンを処理し、他はゴミ袋に入れて生ゴミとして処理すること。
前回は衣服ばかりか、一度髪の毛にリボンを付着させてしまうてう大惨事を起こしてしまい、部分的断髪を余儀なくされてしまったし、ベンジンで拭けどもTシャツの粘着物はきれいにならなかった。(ハエ取りリボンに頭髪が絡みついたことをきっかけに頭を丸め禅寺に出家、てう人生もなかなか風流だな・・・)一体どのやうな粘着物質が使われてゐるのか、かくの如き恐ろしいリボンを、一体どのやうにして製作してゐるのか、何故に国内で製造していないのかなどなど、謎の多い商品である。
網戸や殺虫剤の普及によってハエにまつわる商品は、いまやどれも風前の灯火である。ハエ取り棒はすでに絶滅してしまったやうだし、蠅帳やこのハエ取りリボンの絶滅も近いだらう。不思議なのは蚊取り線香が有るのに、ハエ取り線香が無いことだな。今回はいろんなところにひっつきませんやうに(-_-)
ところで、地震の影響でいつも走ってゐる海岸沿いの自転車道が大規模に崩落! この先もまたまた台風の接近で、風雨波浪も高まりそうなので、復旧は絶望的。(T_T)